2015年12月19日

ところで、石破大臣が「わがまち」を視察され、国として推進しようとしている「日本版CCRC」とは何なのか?について調べてみました。

●「日本版CCRC構想」の 背景と「まち・ひと・しごと 創生本部」

「日本版CCRC構想」とユーカリが丘の街づくりには多くの「共通点」がある先ず原点は、平成26年9月3日付閣議決定により、内閣総理大臣が本部長、地方創生担当大臣・内閣官房長官を副本部長、すべての国務大臣を本部員とした「まち・ひと・しごと創生本部」が設置されたことにあります。
人口急減、超高齢化社会という我が国が直面する大きな課題に対し、政府一体となって取り組み、各地域がそれぞれの特徴を活かした自律的で持続的な社会を創生できるよう、この「まち・ひと・しごと創生本部」は設置されました。
「まち・ひと・しごと創生法」の施行に伴い平成26年12月27日には、「まち・ひと・しごと創生総合戦略」が閣議決定されましたが、その総合戦略には「今後の施策の方向」の中で「政策パッケージ」として地方への新しいひとの流れをつくると明記されています。更に、その施策の概要の中に「都会の高齢者が地方に移り住み、健康状態に応じた継続的なケア環境の下、自立した社会生活を送ることができるような地域共同体(日本版CCRC)について検討を進める」とうたわれています。

参考サイト

日本版CCRC構想の基本コンセプト(案)|日本版CCRC構想有識者会議(第1回)議事次第|まち・ひと・しごと創生本部(PDF資料)

日本版CCRC構想有識者会議(第1回)議事次第|まち・ひと・しごと創生本部公式サイト

●米国における先端事例「大学連携型CCRC」

「CCRC」は、「コンティニューイング・ケア・リタイアメント・コミュニティ」の略ですが、なぜ日本版かというと、米国では高齢者が移り住み、健康時から介護・医療が必要となる時期まで継続的なケアや、生活支援サービス等を受けながら生涯学習や社会活動等に参加するような共同体が、約2000ヶ所存在しているため、その米国モデルをモチーフとした日本版を目指したものだからです。
米国での「CCRC」には、推定居住者が75万人いると言われていますが、中でも、大学での生涯学習等を通じて、知的刺激や多世代交流も求める高齢者のニーズに対応する「大学連携型CCRC」が、近年増加しており、すでに約70ヶ所で展開されています。

従来米国では、アリゾナ州サンシティに代表されるように、1960年代以降、高齢者が集住し、ゴルフ等の娯楽に打ち込めるコミュニティづくりが中心でしたが、そういったシルバータウンでは、知的刺激や多世代交流を求めるニーズに対応できないとともに、認知症等を患う恐れも増加していました。そこで登場したのが、「大学連携型CCRC」であり、「まち・ひと・しごと創生本部」が、今後の日本の街づくりの方向性として検討し、推進しようとしているものです。
「まち・ひと・しごと創生本部」では、平成27年2月から「日本版CCRC構想有識者会議」を開催し、その実現に向けた活発な議論がされています。座長は、昨年5月に、全国1800市区町村のうち50%の896市区町村で、2040年に20~39歳の女性が半減するとした、いわゆる「消滅可能性都市」を日本創生会議の座長として発表し、地方への人口移動を提言している増田寛也元総務相です。その「日本版CCRC構想有識者会議」において、ユーカリが丘の街づくりが「参考とした構想・取り組み事例」として紹介されています。

参考とした構想・取組事例 千葉県佐倉市(山万株式会社)

参考サイト

日本版CCRC関連の構想・取組を整理するに当たって参考とした事例|日本版CCRC構想有識者会議(第6回)議事次第|まち・ひと・しごと創生本部(PDF資料)

日本版CCRC構想有識者会議(第1回)議事次第|まち・ひと・しごと創生本部公式サイト

 

●千葉県・佐倉市における 「総合戦略」の策定状況

さて、こうした地方創生の流れの中にあって、各地方自治体ではそれぞれが「人口ビジョン」と「総合戦略」を策定していますが、「千葉県」や「佐倉市」の「総合戦略」はどうなっているのかも気になるところですので、調べてみました。
千葉県総合戦略は、『Ⅰ:東京オリンピック・パラリンピックを契機とした「世界中から人々がやってくるCHIBA」づくり』『Ⅱ:地方創生の実現に向けた千葉づくり』として、4つの基本目標を設定しています。その一つには、「国内外の多くの人々が集う“魅力あふれる千葉づくり”」をうたい、「大学等の連携による地域への若者の定住促進」も明記されています。
一方、10月に策定されました地元「佐倉市人口ビジョン」では、現状約17万5000人の人口を2040年において16万人、2060年に15万人の人口を維持することを目標にしています。「佐倉市総合戦略」として4つの基本目標(①産業経済の活性化を図り、佐倉に安定した「しごと」をつくります ②佐倉の魅力を発信し、新しい「ひと」の流れをつくります ③若い世代の結婚・出産・子育ての希望を叶えます ④将来にわたって住み続けたい「まち」をつくります)を掲げています。特に、基本目標④では、「市民が生涯にわたってふるさと佐倉で学び、文化活動を続けられるために、市民のライフステージや時代の変化に応じた学習と文化活動の場と機会を提供し、活動の支援を推進します。」とし、具体的事案として「大学等の教育機関の誘致」を明記しています。

国・県・市が地方創生に向けて同じ総合戦略の具体案を持っていることが確認できたことで、「わがまち」に「大学連携型CCRC」が実現する日が近いことを確信しました。